資金調達の基本 ~金融機関からの融資をお考えの方へ (7)
2. そもそも融資って何だ? ?
このシリーズも今回で7回目となりますが、融資という言葉を普通に使ってきました。今回からはその融資について説明していきます。そもそも融資にはどのような種類があるのでしょうか?
一つは証書貸付があります。いわゆる証貸と言われるものです。正式には金銭消費貸借契約証書といいます。返済期間を定め、毎月元金の返済と利息の支払いをしていくものです。ちなみに金銭消費貸借契約証書には貸付金額、弁済期日、利率、担保物件などの貸付条件が記載されています。おもに設備資金や運転資金の貸付に利用されています。
事業者向けのものの他、住宅ローンやマイカーローンなどと呼ばれるローンも証書貸付ことを言います。〇〇ローンというのは融資の商品名といって良いでしょう。この証書貸付を受けることは、個人、会社の制限はありません。ちなみにカードローンも返済を分割で行っていくことから、証書貸付のようですが、証書貸付ではありません。
返済方法は元金均等償還と元利均等償還も2種類があります。事業資金の融資返済の多くは、元金均等償還となります。元金を毎月金等に返済していく方法で、利息計算がわかりやすいという長所がありますが、元金の残高が大きい時は、利息が大きくなってしまいます。つまり、借入当初は利息の金額が大きいということです。
元利均等償還は、元金と利息を合わせた月々の返済額は一定額になります。資金繰り上はわかりやすいですが、初めのうちは返済額のほとんどが利息となるので、元金が減らないのも特徴です。住宅ローンはほとんどがこの元利均等償還となります。ちなみに利息の計算方法は多少複雑なところがあります。
金利に関しては両者とも、変動金利と固定金利のものがあります。もし、金利が上がると、元金均等償還方式は返済金額が増え、元金均等償還方式だと、返済金額は増えませんが、その中の利息の部分が増え、ほとんどが金利の支払という月も出てくるでしょう。